「エモ消費」とは?Z世代を動かす新しい価値観

こんばんは、小川です。

最近やっと少し暖かくなってきましたね!

本日は消費行動についての

お話をしていきます。

マーケティング活動の出発点は、

消費者のニーズや希望を理解することです。

マーケターは、市場調査や

消費者の行動分析を通じて、

消費者がどのような製品やサービスを

求めているのかを把握しようとします。

マーケティングと消費行動の関係は非常に密接であり、

マーケティングが消費者の行動に大きな影響を与える一方で

消費者の行動がマーケティング戦略にも反映されます。

その消費スタイルは時代と共に変化してきました。

2000年代前半から「モノ消費からコト消費へ」と

転換を叫ばれてきており

「モノからコト」へという言葉は

マーケティングの世界で

頻繁に使われるようになりました。

そして近年は新たな「エモ消費」や

「トキ消費」「イミ消費」など

さまざまな言葉が登場しており

特に「エモ消費」はZ世代を中心に市場を動かす

新たなマーケティングの鍵となっています。

今回はそんなそれぞれの消費行動の

変化と背景について解説します。

​​

消費行動変化に関する理解を深め、

ビジネスがこのトレンドにどのように

対応すべきかについて考察してみましょう!

「モノからコト」そしてトキ消費 

「モノからコトへ」の意味と背景

「モノからコトへ」というワードは

マーケティングの世界でも頻繁に

使われるようになり

耳にしたことがある人も

いるのではないでしょうか。

聞いたことはあるけど

なんのことかよくわからない人のために

解説していきますね。

モノ消費とは、1970年代〜1990年代に

モノを所有することを価値とした

商品・サービスを通じて

お金を消費する豊かさを重視する消費行動のことです。 

例えば

「美味しいものが食べたい」

「冷蔵庫が欲しい」と思って

購入をし自分のものにする行動がモノ消費と言われています。

これがやがてブランド品や高級車など

ステータスや高級志向を満足させる

精神的な消費へと変わっていきます。

コト消費とは1990年代後半〜2000年代に

商品やサービスを購入することで

得られる経験や体験そのものに

価値を置いた消費行動のことです。

旅行や習い事、ヨガや

マッサージ・スパなどの体験が

コト消費に含まれます。

かつてのモノ消費の時代は、

人々は所有することで自己価値を感じ

社会的地位を示す傾向がありました。

しかし、やがて社会が豊かになるにつれモノが満ち溢れ

こうした消費欲求が満たされていき

その傾向が変化して精神的な満足を得るための

消費の次の段階として所有よりも

体験や共有が重視されるようになりました。

この変化の一因として

インターネットやSNSが普及し

情報が瞬時に共有・拡散され、世界中の人々と

簡単につながることが可能になったことが考えられます。

SNS上で体験を公開し「いいね」や

コメントをもらうことで満足感を得るようになり

人々は新しい体験を求め

それを共有することでより豊かな人生を

送ろうとする傾向が強まりました。

こういった流れを経て「モノからコトへ」と

消費行動がシフトしていったのです。

新たな消費行動「トキ消費」

トキ消費とは、2017年に

博報堂生活総合研究が提唱した概念で

「その日」「その場所」「その時間」など

「ある特定の場所でしか経験できない」

消費行動を意味します。

「コト消費」と「トキ消費」は

似ているところがありますが

再現性のあるコト消費と違い

トキ消費は日程や時間や場所が

限定されており再現性が難しいことに

価値を見出し

その時を逃してしまうと2度と同じ盛り上がりや

感動を得られない限定的で希少性の高い

体験のことを指します。

コト消費で個人的な体験などがSNS上に氾濫することで

SNS疲れなどコト消費への意欲を失わせ

再現性が高い体験への欲求を薄めた結果

その場でしか楽しめないトキ消費が

活性化していきました。

トキ消費の要件として

・非再現性

・参加性

・貢献性

の3つが挙げられています。

時間や場所が限定されていて同じ体験が二度とできない

という「非再現性」に加え、

不特定多数の人と体験や感動を分かちあう「参加性」や、

盛り上がりに貢献していると実感できる「貢献性」が

トキ消費の特徴と言えますね。

トキ消費の例として

ハロウィンの参加やワールドカップ観戦

などが挙げられます。

Z世代を動かす「エモ消費」とは

そもそも「エモい」とは何か

「エモい」は、最近よく耳にする単語ですが

そもそもどういう意味なのでしょうか?

「エモい」は主に若者の間で浸透している

言葉で、感情が揺さぶられた時や

心地いい懐かしさやセンチメンタルを

感じた時に使います。

例としては、

ノスタルジック、懐かしい、感傷的、レトロ、

感動的、哀愁漂う、もの悲しい、しみじみする

などですね。

「エモい」はZ世代にとって

重要なキーワードになります。

「エモ消費」がZ世代に注目される理由

エモ消費は、コラムニストの荒川和久氏が提唱する概念で

心を動かされるような体験を含む消費のことを意味し

精神的な満足度を重視する消費行動です。

エモ消費の「エモ」は「エモい」から

きています。

昨今ではさまざまな良いサービスや商品が溢れ、

コモデティ化してしまっています。

また、インターネットやスマホなどで簡単に情報収集ができるので

質の悪い商品やサービスは淘汰される傾向にあります。

Z世代と呼ばれる世代は、そのような

いいものに囲まれた状況で過ごしてきたので

機能性の差別化や価格の低さだけでは

魅力を感じにくくなっているのです。

Z世代は、商品やサービスの背景にある

ストーリーや感情的な価値を求めています。

「エモ消費」は手間とお金がかかり、

決してコストパフォーマンスや

タイムパフォーマンスが良いとは言えませんが

物や体験に対して「感じること」に

価値をおき、「エモい」という感情で

心を満たす精神的価値を求めているのです。

「エモい」のマーケティング活用例

では具体的にどのように「エモい」を

マーケティングに活用していけば良いのか

説明していきます。

ビジュアルで訴えかける

エモいビジュアルで視覚を通じて訴えかけることで

テキストよりも深い印象を残すことができます。

例えば、昭和レトロな風景や夕日が沈む瞬間など

どこか懐かしく切ない気持ちを感じさせたり

ノスタルジックな雰囲気を「エモい」と

感じる人が多いようです。

エモさの要素を意識したビジュアルマーケティングを

することで、ユーザーの感情を揺さぶり

特にZ世代の購入動機に繋げられる可能性が高くなります。

・感情重視で訴えかける

商品やサービスの機能性に加え

顧客により良いユーザー体験を提供することで

ビジネスの成長を促進することができます。

例えば、スターバックス。

スターバックスの価値提供はコーヒーだけでなく、

接客やインテリアにもこだわりがあります。

商品提供時には製作過程を

ユーザーが見られるよう工夫され、

コーヒー受け渡し場所もライトで印象的に演出され、

コーヒーを味わうまでの時間全体を

店内で楽しめるようになっています。

非日常的な「リッチな時間」をユーザーに提供し、

他のカフェと差別化をしています。

カスタマージャーニーで

ユーザーを一人ひとり分析し、

ユーザーがどのような感情を持つか理解することで

ユーザー自身が意識していないニーズに応え、

感情的なつながりを築き上げる体験を

設計することが大切になります。

・ブランドストーリーで訴えかける

現代では、ブランドの個性や物語も

消費に影響する大きな要素になっています。

単に商品やサービスを購入するだけでなく

ブランドが持つストーリーや価値観に

共感してもらい、消費者の感情に訴えかけ

心を掴むことで商品の購入意欲を高める力があります。

例えば、Netflix。

先日、通常は広告の掲示に利用される

ビルボードに「夢を諦めんな!

俺たちだって最初はDVDレンタルから

始めたんだ!」の文章が表示されました。

1997年にNETFLIXが創業した当時、

オンラインで動画を視聴することは一般的ではなく、

多くの人々がDVDをレンタルして視聴していました。

NETFLIXはオンラインでDVDをオーダーし、

郵送するサービスを開始しました。

このビジネスモデルはベタなものでしたが、

後にストリーム配信を開始し、

現在のモデルに至りました。

過程でBlockbusterに買収されそうになりながらも

最終的にはBlockbusterが倒産し

大成功を収めたNetflixのこのストーリーは、

力強いメッセージが込められ

心を揺さぶられます。

単に歴史を語るだけではなく

ブランドが大切にしている想いや

創業者の苦悩・商品が生まれた背景などを

交えることで深い感情を

生むことができるでしょう。

増加している「イミ消費」と「ヒト消費」

これまでの消費行動に加え

近年、特に若い世代では

「イミ消費」と「ヒト消費」も

盛んになってきたと言われています。

イミ消費とは、ホットペッパーグルメ外食総研

エバンジェリストの竹田クニ氏が提唱した概念で

商品・サービス自体の機能だけではなく、

社会に貢献できるという付加価値に共感して選択する

消費行動のことです。

例えば

・ふるさと納税

・地球環境や地域社会に配慮した商品の購入

・クラウドファンディングへの参加

上記のように、社会・文化的背景を判断して

購入を判断することも多いようです。

そしてアイドルやアニメの推しにお金を消費することを

ヒト消費(=推し活)と言います。

「エモ消費」「イミ消費」「ヒト消費」

の3つのキーワードに共通することとして、

消費行動そのものに貢献感や満足感が伴う

ということが重視されているといえます。

まとめ

今回は消費者行動と

Z世代に人気なエモ消費についてのお話でした。

Z世代は、少し古びたような感じも手間がかかる点も

「あえて」選択し精神的な満足感を得ています。

消費者の行動は時代の変化とともに常に変化し続けています。

消費行動はそれぞれ重なっていたり、

関係していたりするので

消費者のニーズや嗜好の変化に合わせて、

革新的な製品やサービスを提供できるよう

企業やブランドは新しい価値提案を模索し、

ビジネスチャンスを掴む必要がありますね。

精神的な満足感など

目に見えないものへの価値を求める時代だからこそ

消費行動への理解を深めてマーケティング戦略に

活かしていきたいですね。

PS.

先日、久々にとても心地の良い顧客体験をしました。

お気に入りで2年半ほど使っている

サムソナイトのビジネスリュックが壊れてしまい、

色々調べてみると、

保証書さえあれば有償で直してくれるとのことだったので、

サポートセンターに電話して修理を依頼することに。

電話はすぐにオペレーターに繋がり、

丁寧なヒアリングや対応を受け、

着払いで送れば修理してくれる(有償)だけでなく、

修理中に使える代替品を即日で家に配送してくれました!

届いた代替品もめっちゃ使い勝手が良く、

思わずこれも購入しようかなと思っちゃいましたね。笑

(こういう商品プロモーション戦略だとしたら素晴らしい)

こういう体験をすると、また同じ企業から買いたくなりますよね^ ^