【初心者向け】GA4のコンバージョンとは?設定方法・分析手法を徹底解説
- 2025.05.25
- マーケティング
- GA4, webマーケティング, 初心者
Google Analytics 4(GA4)は、ウェブサイトやアプリのユーザー行動を深く分析するための非常に強力なツールです。しかし、GA4を初めて使う企業にとって、コンバージョンの設定や分析方法は難解に感じられることが多いです。本記事では、GA4におけるコンバージョンの基本的な定義から、その設定方法、そして効果的な解析手法までを詳しく解説します。また、コンバージョンが計測できない場合の対処法についても触れます。この記事を通じて、あなたのビジネスのコンバージョン率を向上させるための具体的な戦略を見つけ出し、実践できるようになることを目指しましょう。
GA4のコンバージョンとは?基本の定義と種類を解説
コンバージョンの意味と考え方
コンバージョンとは、ウェブサイトやアプリに訪れたユーザーが、あなたのビジネスにおいて重要なアクションを完了することを指します。マーケティング活動の成果を測る重要な指標であり、コンバージョン率(CVR)は、訪問者数に対するコンバージョン数の割合を示します。これにより、どれだけのユーザーがビジネスの目標に向かって行動したかを評価することができます。
GA4におけるコンバージョンの仕組み
Google Analytics 4(GA4)では、コンバージョンを追跡するための新しいアプローチが採用されています。GA4では、イベントベースのトラッキングが中心となっており、すべてのアクションを「イベント」として捉えます。従来のユニバーサルアナリティクスでは、目標(Goal)を設定する必要がありましたが、GA4では特定のイベントを「コンバージョン」としてマークするだけで、そのアクションをコンバージョンとして計測できます。 この仕組みにより、ユーザーがウェブサイトやアプリで行った多様なアクションを詳細に分析できるため、どのような行動がコンバージョンに繋がりやすいかを把握することができます。また、GA4は機械学習を活用しており、ユーザーの行動パターンを分析し、コンバージョンに至る可能性の高いユーザーを特定することも可能です。
コンバージョンの具体例(資料請求/購入/登録など)
GA4で設定できるコンバージョンの具体的な例には以下のようなものがあります。
- 購入: オンラインストアでの商品購入は、最も一般的なコンバージョンの一つです。ユーザーが商品をカートに入れ、決済を完了するアクションを追跡します。
- 資料請求: サービスや製品に関する詳細資料を請求するアクションもコンバージョンとして設定できます。これは、リード獲得に繋がる重要な指標です。
- 会員登録: ウェブサイトやアプリへの新規ユーザー登録もコンバージョンの一環です。会員登録を行ったユーザーは、今後のマーケティング活動において重要なターゲットとなります。
- 問い合わせフォーム送信: ユーザーが問い合わせフォームを通じて情報を送信する行為も、ビジネスにとって重要なコンバージョンとみなされます。
- アプリのインストール: アプリを提供している企業にとって、アプリのインストールも重要なコンバージョンです。GA4では、アプリ内の特定のアクションも追跡可能です。
これらの具体例を通じて、GA4を使ったコンバージョンの設定と分析が、どのようにビジネスの成果に繋がるかを理解することができます。
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コンバージョン設定の手順フロー
GA4でのコンバージョン設定は、以下の手順で行います。
GA4管理画面からの手動設定
GA4の管理画面からコンバージョンを手動で設定する手順は以下の通りです。
1. GA4管理画面を開く: 左下の「管理」アイコンをクリックします。
2. イベントを選択: 「プロパティ」列から「イベント」を選択します。ここで、既存のイベントを確認したり、新たにイベントを作成したりできます。
3. イベントの作成: 新しいイベントを作成する場合は、「イベントを作成」をクリックし、イベント名や条件を設定し、必要な情報を入力します。
4. コンバージョンとしてマーク: 設定したいイベントの右側にあるスイッチを「オン」に切り替え、「コンバージョンとしてマーク」を選択します。これにより、そのイベントがコンバージョンとして計測されるようになります。
Googleタグマネージャー(GTM)を使った設定方法
Googleタグマネージャー(GTM)を使用してコンバージョンを設定する方法は以下の通りです。
1. GTMにログイン: Googleタグマネージャーのアカウントにログインします。
2. 新しいタグの作成: 「新しいタグ」を作成します。タグの種類として「Google Analytics: GA4 イベント」を選択します。
3. タグの設定: 設定タグ(GA4の計測ID)と イベント名(コンバージョンとしたいイベント名)を入力します。
4. トリガーの設定: コンバージョンを計測するためのトリガーを設定します。たとえば、特定のボタンがクリックされたときや、特定のURLに到達したときなど、条件を定義します。
5. 設定の確認と公開: タグとトリガーの設定を確認し、問題がなければ「公開」をクリックして設定を有効にします。
6. テスト: GTMのプレビュー機能を使って、コンバージョンが正しく計測されるかを確認します。テストが成功したら、最終的に公開し、実際のデータ収集を開始します。
これらの手順を踏むことで、GA4におけるコンバージョンを効果的に設定し、ビジネスの成果を計測することができます。設定が完了したら、次は得られたデータをどのように分析し、活用するかを考えていきましょう。
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GA4でのコンバージョン分析・可視化の方法
GA4を活用したコンバージョン分析は、ビジネスの成果を向上させるために非常に重要です。ここでは、レポートの確認方法、分析指標の見方、コンバージョンファネルの活用について詳しく解説します。
レポート確認:GA4でどのレポートを確認すべきか?
GA4のレポートは、ユーザーの行動やコンバージョンに関する重要な情報を提供します。主に以下のレポートを確認しましょう。
リアルタイムレポート
- 確認するタイミング: キャンペーン開始直後や特別なプロモーション中。
- 具体例: 新商品発売日にアクセス数やコンバージョン数をリアルタイムでチェックし、即座に対応策を講じる。
ユーザーエクスプローラ
- 確認するタイミング: 特定のユーザー行動を追跡したいとき。
- 具体例: 直前の購入に至ったユーザーの動きを分析し、どのページが影響を与えたかを特定する。
コンバージョンレポート
- 確認するタイミング: キャンペーン終了後や施策の効果を評価したいとき。
- 具体例: セール後に、どのプロモーションイベントが最も多くのコンバージョンを生んだかを分析する。
アクイジションレポート
- 確認するタイミング: マーケティング施策の効果を測りたいとき。
- 具体例: 新しい広告キャンペーンを実施した後、どのチャネルからのトラフィックが最もコンバージョンにつながったかを確認する。
分析指標の見方(CV率/エンゲージメント率など)
GA4では、以下のような重要な分析指標が提供されています。
◆コンバージョン率(CV率)
コンバージョンが発生したセッションの割合を示します。この指標を分析することで、キャンペーンや施策の効果を測定できます。コンバージョン率を向上させるための施策を検討する際に重要です。
例)あるオンラインストアのある月のデータは以下の通りです。
- コンバージョン数(購入があった回数): 50
- セッション数(サイトを訪れた回数): 1000
計算式:CV率 = (標準偏差 / 平均) × 100= 5%
この場合、コンバージョン率は5%です。つまり、訪れた1000回のセッションのうち5%が購入につながったことを意味します。
◆エンゲージメント率
ユーザーがどれだけ積極的にサイトやアプリを利用しているかを示す指標です。エンゲージメント率が高いほど、ユーザーがコンテンツに興味を持っていることを示します。
例)あるオンラインストアのある月のデータは以下の通りです。
- エンゲージメント数(ユーザーがサイトで何らかのアクションを行った回数): 300
- セッション数(サイトを訪れた回数): 1000
計算式: エンゲージメント率 = (エンゲージメント数 ÷ セッション数) × 100 = 30%
この場合、エンゲージメント率は30%です。つまり、訪れた1000回のセッションのうち30%が何らかのアクション(クリック、コメント、シェアなど)を行ったことを示しています。
これらの指標を定期的に確認し、トレンドを把握することで、改善すべきポイントを見つけることができます。
コンバージョンファネルの活用
コンバージョンファネルは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの過程を可視化するための強力なツールです。GA4の「ファネル分析機能」を使用することで、ユーザーの動きを追跡し、どのステップで離脱が発生しているかを確認できます。
- ファネルの設定: まず、ビジネスの目標に応じたファネルを設定します。
- 離脱ポイントの分析: 設定したファネルを通じて、どのステップでユーザーが離脱しているかを確認します。これにより、改善が必要なポイントを特定し、専用の施策を講じることができます。
- ABテストとの併用: コンバージョンファネルを用いた分析を基に、ABテストを行うことで、どの変更がコンバージョン率に最も影響を与えるかを実証的に検証できます。
コンバージョンファネルを正しく活用することで、ユーザーの行動を深く理解し、結果としてビジネスの成果を向上させることが可能になります。
以上がGA4でのコンバージョン分析・可視化の方法です。これらの手法を駆使して、あなたのビジネスにおけるコンバージョン率の向上を図りましょう。
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コンバージョンが計測されないときのチェックポイント
GA4で設定したコンバージョンが正しく計測されない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、コンバージョンが計測されないときに確認すべき具体的なチェックポイントを解説します。
設定ミスやタグの確認方法
コンバージョンが計測されない主な原因の一つは、設定ミスやタグの不具合です。以下の手順で確認しましょう。
1. GA4管理画面の確認: GA4の管理画面にログインし、「イベント」セクションを開きます。ここで、設定したコンバージョンイベントが正しくリストされているか確認します。
2. タグマネージャーのチェック: Googleタグマネージャー(GTM)を使用している場合、トリガーやタグの設定が正しいか再確認します。特に、トリガー条件が適切であるか、イベント名がGA4の設定と一致しているかを確認します。
3. プレビュー機能の活用: GTMにはプレビューモードがあります。この機能を使って、タグが正しく作動しているかリアルタイムで確認できます。コンバージョンが発生するアクションを試み、タグがトリガーされるかをチェックします。
4. ブラウザのデベロッパーツール: コンソールやネットワークタブを使って、GA4のイベントが正しく送信されているかを確認できます。特に、エラーが表示されていないか、送信されるデータが正しいで形式あるかを確認します。
除外フィルタ・イベント設定の見直し
設定した除外フィルタやイベントの条件に問題がある場合、コンバージョンが計測されないことがあります。以下の点を確認しましょう。
✅除外フィルタの確認: GA4の「データストリーム」設定で、特定のトラフィックを除外するフィルタを設定している場合、その条件が適切であるかチェックします。例えば、自社のIPアドレスを除外している場合、実際のユーザーからのデータに影響が出ることがあります。
✅イベント設定の見直し: コンバージョンとして設定したイベントが正しくトリガーされるように、イベントの条件が適切であるか確認します。特に、イベント名やパラメータが正確であることを再確認します。
✅デフォルトイベントの利用: GA4には、デフォルトで提供されるイベントがあります。これらのイベントを活用することで、設定の手間を省くことができます。自社の要件に合うデフォルトイベントを利用できるか検討してみましょう。
コンバージョンが反映されるまでの遅延と対処法
GA4では、コンバージョンデータがリアルタイムで反映されないことがあります。以下の点に注意しましょう。
✅データの反映時間: GA4では、リアルタイムレポートと通常のレポートでデータの反映時間が異なることがあります。通常、データが完全に反映されるまでに最大で24時間かかることがありますので、すぐに結果が見えない場合も冷静に待つことが重要です。
✅リアルタイムレポートの活用: コンバージョンが計測されているかを迅速に確認するために、GA4のリアルタイムレポートを活用しましょう。ここでは、今現在のユーザーアクションを確認できます。
✅問題が解消されない場合の対処法: 上記を確認しても問題が解決しない場合、Googleのサポートフォーラムや公式ドキュメントを参考にしたり、専門家に相談することも考慮しましょう。特に、GA4の最新のアップデートに関する情報を確認することが重要です。
これらのチェックポイントを確認することで、コンバージョンが計測されない原因を特定し、解決策を見つける手助けとなるでしょう。正確なデータを収集し、ビジネスの成果を向上させるために必要なステップを踏んでいきましょう。
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まとめ|GA4のコンバージョンを正しく理解し成果につなげよう
GA4におけるコンバージョンの理解は、デジタルマーケティングの成功に不可欠です。これまでの内容を振り返ると、GA4は単なるトラッキングツールではなく、ユーザー行動を深く分析し、ビジネスの成長を支える強力なパートナーであることが明らかになりました。
コンバージョンは、ユーザーがウェブサイトやアプリで特定の行動を完了することを指し、ビジネスの成果を示す重要な指標です。GA4を使えば、これらの行動を正確に追跡でき、効果的な施策を特定できます。コンバージョン設定は難しそうですが、Googleタグマネージャーを利用することで、柔軟なトラッキングが可能になり、必要なデータを収集できます。収集したデータの可視化は、コンバージョン率向上に不可欠で、ダッシュボードやレポートを活用することでユーザー行動を理解し、改善策を見つけることができます。 ただし、計測ミスや設定ミスがあるとコンバージョンが正確に捉えられないため、定期的なチェックが重要です。GA4はAI技術を取り入れており、ユーザー行動の予測機能が進化しています。これにより、過去のデータから将来のトレンドを見つけ出し、より効果的なマーケティング施策を立案可能です。AIを活用した予測分析や新しい戦略の模索が、ビジネス成功に寄与するでしょう。
GA4を活用して、データドリブンな意思決定を行い、コンバージョンの向上を目指すことが、デジタルマーケティングの未来を切り拓くカギとなります。今後もGA4を活用し、データを最大限活かしたビジネス戦略を実行していきましょう。
▼GA4を使った分析も実践中!Webマーケターとしての必須スキルを身に付けるなら|BMP▼