未経験からWebマーケティング転職を成功させる方法|「厳しい」理由とポートフォリオ・エージェント活用術

未経験からWebマーケティング転職を成功させる方法|「厳しい」理由とポートフォリオ・エージェント活用術

「未経験OK」と書かれたWebマーケティングの求人に期待してエージェントに登録したのに、
「紹介できません」と言われた…。
私も同じ経験をして、自信をなくしたひとりです。

けれど今振り返ると、断られたのは「未経験だから」ではなく、
何を準備して、どう伝えるべきかを知らなかっただけでした。

この記事では、そんな私の失敗談をもとに、未経験でもWebマーケティング転職先を紹介してもらえるための準備のコツをまとめています。
さらに、もし断られたときに諦めず進むための次の一手も具体的に紹介します。

最後まで読むと、「自分に強みなんてあるのかな」と感じていた人でも、
今の自分を活かして転職チャンスを広げる方法が見えてくるはずです。

未経験からのWebマーケティング転職は「厳しい」と言われます。
即戦力が求められる分野だからです。ですが、正しい戦略をとれば未経験でも十分にチャンスがあります。
鍵となるのは、実績を見せるポートフォリオの準備と、転職エージェントを戦略的に活用すること

この記事では、未経験者がどんな壁につまずきやすいのか、そしてどんな準備で突破できるのかを、実例を交えながら分かりやすく解説していきます。

目次

Webマーケティング転職が「未経験だと厳しい」3つの理由

未経験からWebマーケティング業界を目指すと、「思ったより厳しい」と感じる人が少なくありません。ここでは、その代表的な3つの理由を整理しながら、「それでもチャンスがある」根拠も合わせて解説します。

1. 即戦力を求める求人が多いから

Webマーケティングの現場では、広告運用・SEO対策・データ分析など、
成果を数字で追う仕事が中心です。
そのため企業は、「すぐに案件を任せられる人材=即戦力」を求めがちです。

特に代理店や制作会社では、クライアントワークのスピード感が重視されるため、
未経験者は「育成コストが高い」と判断されてしまうこともあります。
ただし、基礎知識と実践スキル(ブログ・SNS運用など)を見せられれば、即戦力に近い存在として評価されるケースも増えています。

2. 専門用語やツール(GA4等)の知識が必須だから

Webマーケティングでは、「CVR(コンバージョン率)」や「CPA(顧客獲得単価)」などの専門用語を理解し、Googleアナリティクス(GA4)やSearch Console、広告管理画面などのツールを使いこなす必要があります。

これらの知識がないと、求人票の内容自体が理解しづらく、面接で具体的に話せないという壁に直面します。
ですが、無料で学べる教材や実践機会(ブログ運営・SNS発信)を活用すれば、基礎は十分身につけられるので、心配はいりません。

3. 需要は高く「実績」を示せば突破可能

厳しい面はあるものの、Webマーケティング職の需要自体は年々増加しています。
企業はデジタル集客を強化したくても、人材が不足しているのが現状です。

つまり、未経験でも「学ぶ姿勢+小さな実績(ポートフォリオ)」を提示できれば十分戦える市場です。
このあと解説する「ポートフォリオ作り」が、転職成功の最大の突破口になります。


私がエージェントにWebマーケティングの転職先を紹介されなかった理由

事務職しか経験がない私でも、エージェントがWebマーケティングの転職先を紹介してくれるかもしれないと思っていました。

ただ、現実はそう甘くありませんでした。
担当のキャリアアドバイザーから言われたのは、「今のままだと紹介できる求人はほとんどありません」という一言…。

そのつまずきから学んだポイントをお伝えするので、あなたは同じ失敗をしないでくださいね。

職歴に一貫性が見えなかった

まず最初に指摘されたのは、「職歴に一貫性がないですね」という言葉でした。

私はこれまで、受付、事務、コールセンターなど、いろんな職種を経験してきました。
正社員の事務もあれば、派遣で数か月だけの仕事もありました。
どれも「人をサポートする仕事」という点では同じだと自分では思っていましたが、担当の方には「どんな力を積み重ねてきたのかが見えにくい」と言われてしまいました。

思えば、履歴書や職務経歴書にも「何を工夫してきたか」までは書いていませんでした。
ただ「在籍していた会社名」と「担当業務」を並べただけ。
これでは企業の採用担当者も「この人は何ができるんだろう?」と感じるはずですよね。

Webマーケティングの副業やスキルの実績がゼロだった

次に言われたのは、「未経験なら小さな副業経験があると強いですよ」という言葉です。

当時の私は、副業どころかSNSもほとんど投稿したことがなく、「ブログをやると良い」と聞いても「面倒そう」と思って動きませんでした

「SNSでフォロワーを増やした」とか、「友達のお店のチラシ作成を手伝った」など、小さなことでいいから何か行動しておけば良かったと、本当に後悔しました。

Webマーケティング転職の動機があいまいだった

最後に一番痛かったのが、「転職したい理由がぼんやりしていますね」と言われたことです。

「Webマーケティングが人気って聞いたから」「SNSが好きだから」という程度で、「なぜこの仕事を選びたいのか」が自分の中でも整理できていませんでした

担当のアドバイザーからは、「どうして事務からマーケティングなのか?」「何を活かせるのか?」と何度も聞かれました。私は「何となく新しいことをしてみたい」という答えしか出せず、これでは企業に紹介しても「すぐ辞めそう」と思われてしまうと言われました。

この面談のあと、私は「未経験だからこそ、準備をしなければ何も紹介されないんだ」と痛感しました。

そこで、今の私がすぐにできることをじっくり考えて、次の二つならすぐに改善できると思い立ちました。

・職歴の中で活かせることを整理する
・なぜWebマーケティングに挑戦したいのかを自分の言葉で説明する

次の章では、当時の私の経験をふまえて、あなたが紹介されるチャンスを増やすために、何をどう整えればいいのかを具体的にお伝えします。


未経験で突破するための最重要準備:「ポートフォリオ」

なぜポートフォリオが必須なのか?

ポートフォリオは、「学習意欲」と「ポテンシャル(PDCAを回した経験)」を証明できる唯一の武器です。
未経験者は「これまで何をしてきたか」よりも、「自分で考え、実践し、改善した経験」を評価されます。

たとえば、ブログ運営やSNS運用で得たデータ分析・改善経験は、実務に直結する立派な成果です。
単なる学習履歴よりも、数字で語れる“実践の証拠”を見せることで、企業やエージェントの信頼を得られます。

「受かる」ポートフォリオの具体的な作り方

方法①:自分でブログを立ち上げ、SEO対策とアクセス解析を実践する

最も再現性が高いのが、自分のブログを立ち上げて集客を体験することです。
WordPressでサイトを開設し、GA4(Googleアナリティクス4)やSearch Consoleを導入。
「月間1,000PVを目標」に記事を書き、検索順位を分析してリライトする。
このPDCAこそが実践経験です。

※ポイント:記事テーマは「マーケティング」「自分の興味分野」など、一貫性を持たせると評価されやすいです。


方法②:SNSアカウントを運用し、フォロワー〇〇人を目指す

X(旧Twitter)やInstagramなどでテーマを決め、発信を継続してみましょう。
「発信テーマを設定→インサイト分析→投稿改善」というサイクルを繰り返すことで、
エンゲージメント分析・仮説検証能力を養えます。

フォロワー数やインプレッションの推移をグラフ化してポートフォリオにまとめると、説得力が格段に上がります。


方法③:Web広告の資格取得+少額での自主運用

Google広告認定資格やウェブ解析士の取得は、知識の裏付けとして有効です。
さらにおすすめなのが、月1万円程度でも良いので自分で広告を出稿し、CPA改善を試すこと
実際の運用経験は即戦力アピールになり、エージェントや企業の印象を大きく変えます。


上記の方法を試し、それでもWebマーケティングの転職先を紹介されない時は、
実は別の突破口があります。


Webマーケティング転職「エージェント対策」

どれだけ準備をしても、タイミングや地域、求人状況によっては 「今のところ紹介できる求人がありません」と言われてしまうことがあります。

そんなときに「もう無理だ」と諦めるのは早すぎます。ここでは、実際に未経験でチャンスをつかんだ人が使っている エージェント対策を紹介します。

未経験に強い転職エージェントの「選び方」

Webマーケティング転職では、「総合型」と「特化型」エージェントを併用するのがおすすめです。
リクルートエージェントやdodaなどの総合型は求人数が多く、幅広い案件を比較できます。
一方で、マイナビクリエイターやレバテックキャリアなどのIT・Web特化型は、担当者の専門知識が深く、実務理解がある点が強みです。

両方に登録しておくことで、求人数の広さ+専門的なアドバイスの両方を得られます。

エージェントに「この人は売れる」と思わせるコツ

転職エージェントの担当者は、あなたを「企業に推薦する営業担当」でもあります。
そのため、「この人なら企業に提案しやすい」と思わせる工夫が重要です。

  • ポートフォリオを事前に共有しておく
  • メールやチャットのレスポンスを早く返す
  • キャリア相談時に「やりたい仕事」だけでなく「できる仕事」も伝える

この3つを意識するだけで、担当者の印象が大きく変わり、紹介数が増えるケースも多いです。

「良い担当者」の見極め方と「悪い担当者」の対処法

すべての担当者が同じレベルではありません。
良い担当者は、求人を押し付けず、あなたの経験・希望を丁寧にヒアリングしてくれる人です。

逆に、「とにかく応募してください」と急かす担当者や、業界知識が浅い担当者は要注意。
その場合は、遠慮せず「担当変更をお願いしたい」と伝えてOKです。
相性の良い担当者に出会えるかどうかが、転職成功のカギになります。

求人サイトのスカウト機能を活用して逆指名を狙う

もしエージェントから求人が紹介されなかったとしても、 自分から動ける方法があります。それは、 求人サイトのスカウト機能を活用する方法 です。Wantedly や Green のように 「企業が気になる人をスカウトする仕組み」がある求人サイトが増えています。

なぜスカウトが突破口になるのか?
企業の担当者がプロフィールを見て、未経験でも「この人は伸びそう」と思えば面談につながります。

職務経歴・自己紹介欄の作り込みがカギ
WantedlyやGreenでは、職務経歴や自己紹介欄をしっかり書き込むほどスカウトされやすくなります。大切なのは「未経験でも挑戦したい理由」と「今の自分にできること」を具体的に書くことです。

自己紹介欄の具体例
・営業事務で「データをまとめる・見やすく伝える」力を身につけたこと
・どんなチームを支えてきたか、どんな成果につながったか
・SNSをしている人は、数字を入れて具体的に
 例)Instagramで愛犬との暮らしについて投稿を続け、オーナーや動物好きの人達と交流。フォロワー300人。お気に入りのグッズや健康重視のフードを実体験を交えて紹介。

企業が注目するポイント
企業はスキルだけでなく、「ゼロからでも学ぶ姿勢があるか」「行動した経験があるか」 を重視します。
たとえば、「調整役としてチームの進行をまとめ、資料をわかりやすく整理してきた経験を活かして、SNS投稿の管理や広告レポートの作成を担当したい」等、担当者の目に止まるような工夫をしてください。

小規模エージェントや地域特化型エージェントで穴場を探す

大手エージェントでWebマーケティングの転職先を紹介されなかったときは、小規模エージェントや地域特化型サービスを併用するのがおすすめです。

なぜ小規模が穴場になるのか?
・大手には載らない地域密着型の企業や、中小の広告代理店の求人が出てくることがある
・地方都市では、商工会議所とつながりがある地域密着の人材紹介会社にWeb制作やマーケティング職が出ることもある
・年収は大手より低めでも、未経験で最初の実績を作るには十分な案件がある
・担当者が少人数で親身なので、面談での相談がしやすくフォローが丁寧


以下のリスト以外にも各地にエージェントがあります。あなたがお住まいの地域に特化したエージェントを探してみてくださいね。

小規模・地域特化型エージェント10選

会社名地域特徴
ヒューレックス全国(特に東北)地方求人が豊富、親身なサポート、U/Iターンに強い
リージョナルキャリア全国(各地方)地方求人に強い、コンサルタントの質が高い
キャリアクリエイト山形県山形特化、20年以上の実績、手厚い支援
キャリアプラス福井県福井特化、利用者評価が高い、親身な対応18192021
ちばキャリ千葉県千葉の中小企業に強い、未経験OK求人も多い
サイジンシャ岐阜・愛知地域密着、丁寧なサポート、優良企業ネットワーク
MUSUBU愛知・東海圏東海特化、20~30代に人気、親身な対応
キャリア・ブレスユー和歌山県和歌山特化、地元企業とのネットワーク
Liberty福岡県20~30代に人気、親身なサポート
ジョブアンテナエージェント沖縄県沖縄特化、求人件数が多く、地元密着
※注意点:「マーケティング補助」と書かれていても、実際は営業寄りの場合もあるので、仕事内容をしっかり確認しましょう。



ここまでの方法を試してもWebマーケティングの転職先がなかなか見つからないときは、「今の自分にできることを増やす」という視点が大切です。
次の章では、武器がない状態から、不足を埋めて突破した人の例を紹介します。

未経験でもWebマーケティング転職に成功した人の行動例

「武器がない」と思っていたとしても、一歩踏み出して学んだり実践することで、未経験からWebマーケティング転職を叶えた人はたくさんいます。
ここでは、実際に成功した人たちがやっていた “リアルな行動” を3つ紹介します。

Webマーケティングスクールで実務レベルの課題に取り組んだ

一番多い成功パターンは、 スクールを活用して基礎スキルを身につけ、未経験でも実務に近い経験を作った人です。

事例紹介)ホテル業界から未経験でアパレルEC会社のマーケティング担当に転職
久保さん|転職活動で10社程応募するも、全て不採用。Webマーケティングの知識やスキル不足が原因と分かっていたものの、具体的な改善案が見つけられずとても悩んでいました。結果、見事に転職しました。
スクールで、実際の現場で起きる課題や案件を通して学習を進め、Webマーケティングの土台となる知識やスキルをきちんと身につけました。

Webマーケティング副業で案件を経験した

「スクールにお金をかける余裕がなかった」という人は、 初心者向けの副業をしたケース も多いです。

・知人の飲食店のInstagram運用を手伝い、 投稿の企画から簡単な分析までを担当した
・クラウドソーシングで「SNS投稿代行」や「ブログ記事のライティング」など 1件数千円レベルの案件を受けた

こうした小さな副業経験があるだけでも、エージェントは企業に 「この人は未経験だけど既に動いている」と自信を持って紹介できます。

ポイント:
・副業はSNS投稿代行、ブログ、レビュー記事など小さな案件から着実にこなす
・実績を職務経歴書に「案件数」「成果物」として整理する

事例紹介)30代未経験ながら事業会社のWebマーケティング職に転職
イツキさん|30代未経験からWebマーケティング転職を実現。副業のブログ・SNS実績やビジネス経験を評価され、粘り強さと情報収集力が成功の鍵になった

ポートフォリオで実績を見える化した

面談でどれだけ熱意を語っても、 未経験だと「本当にできるのか?」と企業が不安に思うことがあります。
そこで役立つのが、言葉だけでは伝わらない実績を見せるポートフォリオです。

職務経歴書や自己紹介欄と何が違うのか?
・職務経歴書やスカウト用プロフィール:「できること・やりたいこと」を文章で説明するツール
・ポートフォリオ :「実際にやったこと・結果・数字」を見せるツール

言葉だけで伝えきれない部分を、数字や画面キャプチャで示すことで、 採用担当者に「この人なら現場で役立つかもしれない」と思ってもらいやすくなります。

どんな内容をまとめればいい?
・SNS運用の実績(フォロワー数、いいね数、投稿の企画例)
・ブログ記事のスクリーンショットとPV数
・副業で手伝ったお店の集客チラシやInstagram投稿例
・スクールで学んだ広告レポートや課題の成果物

ポートフォリオの例:
私がテイクアウトスイーツ店のInstagram運用をお手伝いした際のことをポートフォリオにまとめたので参考にしてくださいね。

こうしたポートフォリオを、WantedlyやGreenのプロフィールに添付できます。
面談でキャリアアドバイザーに直接見せれば、職務経歴書だけでは伝わらない 「自分で考えて行動できる人」という印象を与えられます。


「未経験OK」でも、武器がないままは不安。
まずは自分に合う方法でWebマーケティングの基礎を身に付けて実績を作りましょう。そんなあなたにおすすめのスクールを、以下の記事で比較して紹介しています。ぜひご覧ください。



Webマーケティング転職に関するQ&A

Q. 未経験からの転職は何歳まで可能ですか?

A. 主に20代〜30代前半がボリュームゾーンですが、年齢制限はありません。
30代後半以降でも、前職の経験(営業・マネジメントなど)とWebスキルを掛け合わせることで十分にチャンスがあります。
実際、JACリクルートメントの事例でも、30代後半からWeb業界へ転職したケースは珍しくありません。


Q. 資格(ウェブ解析士など)はあったほうが良いですか?

A. 資格そのものが内定を左右することは少ないですが、学習意欲の証明にはなります。
ただし、企業が最も重視するのは「実践経験(ポートフォリオ)」です。
マイナビの調査でも、資格より「自分で運営したブログ・SNSの実績」を評価する企業が増えています。


Q. 事業会社と支援会社(代理店)はどちらがおすすめですか?

A. 未経験者は、まず支援会社(代理店)で経験を積むのが一般的です。
複数のクライアント案件を担当でき、短期間で幅広いスキルを身につけられるからです。
JACのキャリアレポートでも、「支援会社→事業会社へのキャリアチェンジ」が成功パターンとして紹介されています。


まとめ|未経験からのWebマーケティング転職を諦めないために

「未経験だからWebマーケティングの転職先を紹介されないかもしれない」「武器がないから無理かもしれない」
そう思って最初の一歩を止めてしまう人は多いです。

でも実際には、小さな準備と小さな行動で、 未経験からWebマーケティング職へ転職を叶えている人はたくさんいます。

職歴が長くても多様でも、仕事に取り組むときに何を意識していたかを整理したり、小さな副業やSNS投稿にチャレンジすることは、今の自分にできる大切な一歩です。
何もせずに止まっていては、今日と同じ毎日が続くだけ。大切なのは、できる準備をひとつずつ積み重ねていくことです。

「何から始めればいいか分からない」なら、まずは情報を集めて、動き出すきっかけを作ってみてください。
・スクールの資料を取り寄せて比べてみる
・転職エージェントに登録してプロに相談してみる

小さな一歩でも、行動すれば未来は変わっていきます。