マーケティングはあなたのそばに!?身近なマーケティング事例4選

マーケティングはあなたのそばに!?身近なマーケティング事例4選

こんばんは、小川です。

先日、買い物にいったときのことです。

レジ前で並んで待っている間に
ついカゴに追加してしまった商品がありました。

…こういう経験ありませんか!?

レジ前って
安価で手に取りやすい商品が並べられていて
レジ待ちしている間に
つい手に取ってしまうんですよね…

乾電池を見ると
「家にストックあったかな…」

お菓子を見ると
「安いしちょっと買ってみようかな」

こんな感じでレジ待ちの手持ち無沙汰の間に
つい手にしてしまうレジ前の商品たち。

この陳列にはついで買いを誘う
お店側のマーケティング戦略がこめられています。

Webマーケティングに
興味を持って下さったみなさんに知ってほしい
身の回りのマーケティング戦略。

今回は
生活の中に溶け込むマーケティング事例について
紹介していきますね!

マーケティングとは

そもそもマーケティングとは何か。

簡単に言うと「商品が売れる仕組みを作ること」です。

「マネジメント」の著書などで知られる
経営学者のピーター・ドラッカーは
「マーケティングの究極の目的は
セールスを不要にすることである」
と言っています。

また「現代マーケティングの父」とも呼ばれる
フィリップ・コトラーは
「顧客のニーズに応えて利益を上げること」
だと、マーケティングを定義付けています。

ドラッカーが言う「セールスを不要にする」は
究極の表現ではありますが
顧客のニーズを捉えて
売れる仕組みを作るという認識は同じですね。

「顧客のニーズに応えて利益を上げる」というのは
Webマーケティングのあらゆる手法においても
根本にこの考え方があります。

売れる仕組みを作るためには
顧客のニーズはもちろん
顧客の購買行動についても知らなければなりません。

顧客の購買行動はかつて
AIDMAの法則」をプロセスモデルとして
考えられていました。

AIDMAとは以下の頭文字を取って名付けられた法則です。

Attention(認知)
Interest(興味を持つ)
Desire(欲しいと思う)
Memory(記憶)
Action(行動・購入する)

ですがインターネットが普及した現在では
顧客の購買行動は「AISAS」として捉えられています。

Attention(認知)
Interest(興味を持つ)
Search(検索)
Action(行動・購入する)
Share(共有)

時代の変遷や技術の発展によって
顧客のニーズも行動も変わっていきます。

マーケティング施策は時代と共に
進化していくものということですね。

マーケティング事例1〜スーパーのレジ前の陳列

スーパーのレジ前には
ちょっとした商品が置かれていて
つい手にとってしまいますよね〜

「レジ前」というのがひとつのポイントで
顧客が財布を開けて今まさに購入しようとしている、
購買意欲が高まっている瞬間を狙っています。

また、会計待ちで手持ち無沙汰な状態だと
POPがつい目にとまったりすることも。

このタイミングで少し安価な商品の存在を知ると
「まあいいか」となって衝動買いを誘引するというわけです。

もちろんレジ前以外の陳列にも
購入を促進するテクニックがたくさん詰まっています!

普段何気なく買い物しているお店の陳列も
どうなっているか注目してみて下さいね!

マーケティング事例2〜土用の丑の日

土用の丑の日に鰻を食べますよね。

あれもマーケティング戦略のひとつなんです!

由来は諸説ありますが
一番有名なのは平賀源内説。

エレキテルの発明で有名なあの平賀源内です。

平賀源内は多彩な人で、脱サラをして
学者や作家など「複業」を実践していた人でした。

ことの発端は江戸中期。

夏場に販売不振で困っていた鰻屋が
平賀源内に相談したところ
「本日、丑の日」との張り紙を
出すようにとのアドバイスがありました。

それでその鰻屋が大繁盛して
他の鰻屋も真似をするようになり
「丑の日=鰻」という風習ができたと言われています。

丑の日に「う」のつくものを食べると
縁起が良いという風習があったので
季節のイベントを捉えたコピーライティングと言えますね!

(ちなみに丑の日に食べるものは
「う」がつくうどんや梅干しでも良いそうですよ)

※土用の丑の日に食べる鰻について書いた記事はこちら!
【土用の丑】に鰻を食べる風習はマーケティング戦略の1つ

マーケティング事例3〜バレンタインデー

バレンタインデーに
チョコレートをプレゼントする風習も
チョコレートメーカーの
マーケティング施策による成果
です。

世界的にもバレンタインデーは
プレゼントを贈り合うイベントですが
チョコレートには限定されていません。

バレンタインデーとはもともと
聖バレンタインを祭るイベントでした。

聖バレンタインは3世紀のローマのキリスト教司祭です。

当時のローマ皇帝は
大切な人がいると兵士の士気が下がるという理由から
兵士の結婚を禁じていました。

その政策に反対し
隠れて兵士を結婚させていたバレンタイン。

その行いが皇帝にばれて処刑されてしまうのですが
彼の勇気ある行動を讃えて命日である2月14日が
聖バレンタインの記念日となりました。

その由来から14世紀以降に
バレンタインデーは現在の「恋人たちの日」として定着。

日本にその文化が入ってきたのは第二次世界大戦後で
1958年にチョコレートメーカーが
最初の広告を出したと言われています。

キャンペーンは最初から成功しなかったものの
それ以降もお菓子メーカーたちの戦略が続き
やがて日本にもバレンタインデーが定着しました。

しかもその返礼として「ホワイトデー」まで誕生。

ホワイトデーは他の国にはない日本独自の文化です。

もらったものにお返しをするという
日本の風習に馴染んだこのイベントも
お菓子メーカーの戦略のひとつ。

まさにユーザーニーズを捉えた施策と言えます。

※ホワイトデーについて書いた記事はこちら!
意外とみんな知らない!?ホワイトデーの始まり

マーケティング事例4〜節分の恵方巻き

節分に食べる恵方巻き。

みなさん、関西の風習が広まったものだと思っていませんか?

実はこれ、そもそも伝統食ではなく
マーケティングによって作られた「伝統」なんです!

発端となったのは大阪のすし店や海苔などの業界団体。

1970年代ごろからこれらの団体が
「節分には巻き寿司を食べる風習がある!」
というチラシを大々的に広めるようになりました。

1980年代にはそのチラシを大手スーパーが取り扱うように。

さらに大手コンビニチェーンが恵方巻きの販売に着手。

大手スーパーよりもコンビニの方が
地方の郡部にまで店舗を展開していたことから
一気に全国へ浸透したと言われています。

「恵方巻き」という呼び方も
コンビニチェーンがつけたと言われているほど。

節分は豆まきで鬼を追い払うイベントで、
ごちそうを食べる風習はありませんでした。

そこに巻きずしがうまく入り込み
節分のごちそうというポジションを獲得したというわけです。

まとめ

今回は身近なマーケティング事例を紹介しました。

平賀源内のマーケティング施策は
300年経った今も仕組みとして活きていると考えると
その経済効果は…!?

消費者のニーズを捉えると
伝統にまでなれてしまう
壮大なマーケティングの成果ですね。

今回ご紹介した事例で
マーケティングの面白さを
感じて頂けたら幸いです!

BMPではWebマーケティングの手法はもちろん
ユーザーニーズを捉えるという
マーケティングの基本そのものを
学べるカリキュラムを提供しています。

マーケティングって面白いな
と思ったら
ぜひお声がけ下さいね!

PS.

先週末はBMP受講生&卒業生の懇親会@大阪を開催し、
約30名が参加してくれました!

卒業生の活躍を直接聞けるのは嬉しいし、
直接受講生さんの悩みや相談を聞くと
もっともっと良い講座・コミュニティにしていきたいと改めて思いますね!

ご参加いただいた皆さんありがとうございました。

来週は東京開催!!

小川