【目的別】Web広告の種類を解説|それぞれの特徴を把握し効果を最大化

【目的別】Web広告の種類を解説|それぞれの特徴を把握し効果を最大化

企業が運営していく上で必須スキルとなってきているWebマーケティング。中でもWeb広告は、上手くいけば大きな売上に繋げることができるため重要な位置づけです。

でもいざ社内でWeb広告を出そう、と決めてもどの広告を出すべきなのか、そもそもどんな広告があるのかなどが分からず困ってしまうことがしばしばあります。

この記事では、代表的なWeb広告の種類を解説します。また、Web広告の適切な選び方までわかるように、それぞれの広告の目的とターゲットについても解説していきます。

目次

Web広告の主な目的とターゲット

実は、Web広告は10種類以上も存在しています。それぞれ特徴があり、用途が異なります。これをすべて理解しようとすると、それだけで手が止まってしまいます。

費用や効果、運用の手間から考えて、すべての広告を利用することはまずないため、すべてを理解する必要はないということを最初にお伝えしておきます。

その上で、いくつかの代表的な広告については特徴を理解しておくのが良いでしょう。
そうすることで、自社の目的に応じた広告を適切に選ぶことができます。

Web広告を用いるターゲット

Web広告を本質的に理解する上で、最初にターゲットについて理解しておきましょう。

ターゲットは、ユーザーの関心度合に応じて以下の4つに分かれます。

図のようなピラミッド構造になっており、関心が低い層ほど人口が多いのです。企業としては、いかに顧客層を増やしていくかを考えるということになります。また、どの層にアプローチしていくのかを考えることが戦略の一つになります。

低関心層

まだ自社商品のことを知らない層や興味がない層です。自社商品に関するニーズがない層と言い換えることもできます。

潜在層

実はニーズがあるものの、自社商品を知らない層のことです。明確にニーズを感じている場合もあれば、ニーズを自身で把握していないものの実際にはニーズがある場合もあります。

顕在層

ニーズがあり、自社商品のことも知っている層です。まだ購入に至っていない層ではあるものの、新規顧客としては購入に一番近い層です。

顧客層

すでに購入したことがある層です。自社商品を使用・利用した経験があるため、十分な満足度が得られていればリピートを得ることも期待できることでしょう。

Web広告の目的

次にWeb広告の目的について説明します。Web広告は種類によって使用する目的が異なります。目的は先に書いたターゲットに応じて、概ね以下の3つに分類することができます。

認知向上

目的の一つ目は自社や自社商品について知ってもらうことです。低関心層や潜在層へのアプローチとして考えられます。

購買意欲向上

目的の二つ目は商品を買いたいと思ってもらうことです。商品を知っているものの購入に至っていない顕在層に向けたアプローチとして考えられます。

エンゲージメント向上

目的の三つ目は自社商品のファンになってもらうことです。商品を購入した経験のある顧客層に向けて、継続的な購入を促すアプローチとして考えられます。

広告の目的とターゲットについてわかったところで、次の章からは、これらの目的別に代表的なWeb広告の種類をご紹介していきます。最後に一覧でまとめているので見返す際に利用してくださいね。

【Web広告の種類①】商品を知ってもらう|認知向上を目的としたWeb広告

まずは自社商品について知ってもらう必要があります。そのために是非使いたいのが、SNSとディスプレイ広告です。まずはこの2つを解説します。

SNSとディスプレイ広告

SNS

SNSは、その拡散性が大きな特徴です。検索エンジンと異なり、意図した検索を行ったユーザー以外にも表示されるため、認知度の向上に効果的です。特にブランディングの観点では非常に重要で、まずは広告費をかけずに運用することでも認知度の向上を図ることが出来ます。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトなどの広告枠に表示するバナー形式の広告です。

特徴的なのがアドネットワークという方式。広告枠を持った多数のWebサイトが集まり形成された広告配信ネットワークというものがあり、ネットワークに出稿するとその中のサイトに自動的に出稿してくれるシステムになっています。

広告媒体一つ一つと契約する手間がかからず、自動で関連性の高い媒体に出稿してくれる利便性も魅力です。

ターゲットの違いによる認知度向上施策の違い

認知度の向上が有用なターゲット層としては、低関心層と潜在層が該当します。ニーズがあるかないかがこの2つのターゲットの違いですが、それにより有効な手段が異なります。

低関心層に対するSNSブランディング

低関心層はそもそもニーズも感じていない層です。そのため、同じ認知度向上施策でも、ニーズに対して訴求するディスプレイ広告はあまり効果が出ないことが多いのです。

そこで出番となるのがSNS。

SNSによるブランディングで低関心層に対する認知度向上を図りましょう。広告出稿しなければ広告費もかかりません。ここではどんな人に商品を届けたいのかを想像しながら、日々のブランディングを行いましょう。

インフィード広告で低関心層にそっとアプローチ

低関心層に対するもう一つのアプローチとしてインフィード広告もご紹介します。興味のない広告を目にしても内容は殆ど目に入りませんよね。そこで用いるのがインフィード広告。

インフィード広告というのは、簡単に言えば「広告らしくない広告」です。

ニュースメディアやSNSのフィードの中に表示されます。コンテンツの中に、同じようなフォーマットで掲載されるためコンテンツに馴染むことができます。これにより、関心の薄い層にも認知してもらうことができます。

潜在層に対するSNS広告とディスプレイ広告

潜在層は低関心層に比べてユーザーの中にニーズがあります。そこで、ニーズに対する訴求を行うことで認知度を向上します。この時に役立つのがディスプレイ広告とSNS広告。

SNSは無料で使用することもできますが、費用をかけて広告を出稿することもできます。

実はSNSのもう一つの特徴として、高いターゲティング性が挙げられます。ユーザーの投稿や登録されたプロフィールを基にターゲティングができるため、より関心があるユーザーに向けて広告を出すことができるのです。

SNS広告は、広告をクリックした際に費用がかかるクリック課金や、いいねや共有などのエンゲージメントに対して費用がかかるエンゲージメント課金などの課金方式があります。

ディスプレイ広告は、ニーズに対して訴求を考えて作成します。そして、アドネットワークにより関連性の高いサイトに掲載されるため、潜在層への認知向上に効果を発揮します。

同じくクリック課金が用いられる他、表示回数に応じて課金されるインプレッション課金という方式もあります。

【Web広告の種類②】顧客の悩みを解消|リスティング広告で検索ユーザーの心をがっちり掴む

次に顕在層に対する、購買意欲を高める目的で用いる広告について説明します。

自社商品を買いたいと思ってもらうためには、その商品がユーザーにとって有用なものであることが伝わる必要があります。では、それをどうやって伝えるのでしょうか?

ユーザーの悩みと検索の関係

ユーザーが何らかの悩みを持った場合、その悩みを解決するために検索エンジンを使って検索します。つまり、その検索こそがユーザーの悩みに直結しているのです。

こうしたユーザーの検索に対して表示させる広告をリスティング広告と呼びます(検索連動型広告とも呼びます)。以下の画像は弊社をGoogle検索した際に表示される画面。

スポンサーと書いてあるのが、リスティング広告です。

表示された広告によって、その商品がユーザーの悩みを解消に導くことができると伝われば、ユーザーとしては納得感を持って商品を購入することができます。

リスティング広告の広告文とLP

上記の画像の通り、リスティング広告はテキスト広告です。つまり、文字でユーザーを引きつけることが求められます。検索で上がってくる広告見出しと、その下に小さな文字で書かれる説明文で、検索したユーザーの悩み解消に繋がると感じさせることが必要になります。

また、この広告をクリックした先のLP(ランディングページ)も重要です。LPは画像が多く配置された1枚のページです。広告文に興味を持ってクリックしたユーザーの、悩み解消に繋がるように商品を訴求します。納得できたらそのまま商品購入に移ることが出来るように、導線を組んでいくことも重要となります。

リスティング広告の課金方式

リスティング広告はクリック型の課金方式です。広告を掲載するだけではお金はかかりません。検索に対し、表示された広告がクリックされると課金されます。

1クリックあたりの値段(これをクリック単価と呼びます。)は、キーワードによって異なります。競合の多いキーワードで上位表示を取得するためには、クリック単価が高めに設定されるので注意が必要です。

【Web広告の種類③】最後のヒト押し|興味をもったユーザーへのリマーケティング広告

顕在層の中でリスティング広告を使ってもまだ商品購入に至っていないターゲットや、すでに購入経験のある顧客層には、エンゲージメント向上を目的とした広告が有効です。

その代表例となるのがリマーケティング広告です。

リマーケティング広告の仕組み

リマーケティング広告は、Webサイトを訪問した経験のあるユーザーに対して再度広告を表示する仕組みです。

すでにWebサイトを訪問した経験があるということは、検索ニーズに合致しており、商品に対して認知もしていて興味もあるユーザーと考えることができます。

そのため、リマーケティング広告は最後のヒト押しに用いられるのです。

リマーケティング広告は、ディスプレイ広告やリスティング広告のサービスの一つの形態として用いられています。

リマーケティング広告の課金方式

リマーケティング広告は、広告の形式そのものは、バナー形式でアドネットワークに含まれる広告枠に掲載される点で、ディスプレイ広告とほぼ変わりません。

そのため、課金方式はディスプレイ広告と同様に、クリック課金かインプレッション課金となります。

その他のWeb広告の種類と特徴まとめ

ここまでWeb広告の種類について詳しく解説してきました。解説してきた広告について以下の表にまとめました。今回紹介できなかった広告もいくつか参考に記載していますので、確認してみてください。

目的ターゲット課金方式
インフィード広告認知向上低関心層・インプレッション課金
・クリック課金
単価安め
SNS広告認知向上潜在層・インプレッション課金
・エンゲージメント課金
単価安め
ディスプレイ広告認知向上潜在層・期間保証型課金
・インプレッション課金
・エンゲージメント課金
安い
リスティング広告購買意欲向上顕在層・クリック課金
単価安め
リマーケティング広告購買意欲向上
エンゲージメント向上
顕在層
顧客層
・インプレッション課金
・エンゲージメント課金
単価安め
純広告認知向上低関心層
潜在層
・PV保証型
・期間保証型
高い、固定予算
アフィリエイト広告認知向上
購買意欲向上
低関心層~顕在層・成果報酬型
ASP手数料など高め
記事広告認知向上
購買意欲向上
エンゲージメント向上
低関心層・記事作成ごと
非常に高い

目的とターゲット、予算がわかれば、自社の施策として最適なWeb広告を選びやすくなります。

複数のWeb広告を組み合わせることで相乗効果も期待できるので、少しずつ試してみましょう。

効果的なWeb広告選びのためのポイント

最後にここまでの内容を踏まえて効果的に広告を選ぶためのポイントを解説していきます。

以下の具体例をもとに理解を深めましょう。

ケース①
A社が新たに開発した新商品のヨーグルトは、「美味しく食べてキレイになる」がコンセプト。腸内環境を改善して痩せることを目指せる商品として、特に若い女性に向けて売り出したいと考えています。

ケース②
B社は最近立ち上げたばかりのスタートアップベンチャー。BtoCの企業として消費者向けの商品を販売しています。商品の品質や競合にはない強みには自信がありますが、立ち上げたばかりなのでまだ知名度が少なく思うように商品が売れず困っています。

少ない費用で効果的なWeb広告を出すことを目指す

成果が出るまでにかかる広告費は、企業にとって大きなコストになります。そのため、広告を出稿する際は少ない費用で効果的なWeb広告を出すことを目指しましょう。

目的を定める

Web広告を出すことによって達成したい目的を、まずは自社の戦略から考えましょう。

ケース①の新商品発売事例では、どんな人をターゲットにするかが決まっています。新商品であることから認知度が低いため、認知度向上は課題の一つです。また、商品のジャンル自体は目新しいものではなく、ターゲットも詳細に決まっているので、知ってもらえればすぐ購入に繋がりそうです。購買意欲向上も目的になりますね。

ケース②のスタートアップ事例では、企業としてそもそも知られていないという部分が悩みでした。つまりこのケースは、認知度向上が目的となります。

ターゲット層を定める

目的が定まっていれば自ずとターゲット層も定まります。ケース①の新商品発売事例では、ターゲットのニーズが定まっているので潜在層や顕在層がターゲットになります。

ケース②のスタートアップ事例では、低関心層や潜在層がターゲットになります。

適切な広告の選択

目的とターゲットが決まれば、それに合致したWeb広告を選択しましょう。

ケース①の新商品発売事例ならリスティング広告を用いるのが適しています。A社の商品は知らなくても、ヨーグルト自体は誰もが知っています。痩せたい、キレイになりたいという悩みに対しての解決策としてA社商品のヨーグルトを提示する、というのが戦略となります。

ケース②スタートアップ事例なら、まずは無料でSNSを立ち上げてブランディングを図るのが良いでしょう。広告予算があるのであれば、インフィード広告を用いるのも一案です。

Web広告を実践|短期で確実にスキルを身に付けるならスクールがオススメ

ここまで、具体的なWeb広告の選択方法までわかるようにWeb広告の種類の解説をしてきました。

しかし実際にWeb広告を出稿する際には、さらに媒体の操作方法や、分析・改善などの運用方法まで熟知していなければなりません。そのためには知識だけでなく慣れも必要になります。

そこで最後に、ここまで読んでくださったあなたに向けて、Web広告運用スキルを身に付ける方法として、弊社Webマーケティングスクールをご紹介します。

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