マーケティング思考を手に入れろ|Web時代を制する企業の人材育成

マーケティング思考を手に入れろ|Web時代を制する企業の人材育成

企業にとって社内の人材育成は最も重要な課題の一つです。しかし、業界を問わず人材育成に頭を悩ませる方が多いのも事実です。

人材育成には画一的な答えがありません。その理由は、業界や企業の規模・リソースによって、
向き合う課題が異なり、必要な能力も変わってくるからです。

同じ企業ですら、成長につれて必要な教育も変わってくることでしょう。

この記事では、こうした人材育成に悩む企業の皆様に対し、マーケティングの思考を人材育成に
盛り込むことを提案していきます。どうぞ最後までご覧ください。

Webマーケティングとは?マーケティングとの違いは?

誰もが知っている有名企業や商品が、身近にたくさんあります。
誰もが知っているということは、その企業が上手くマーケティングしているということ。

ビジネスにおいて、マーケティングは非常に重要だということです。
とりわけ、Webが発展した現在、企業にとってはWebマーケティングのスキルが必要不可欠です。

まずは、マーケティングとWebマーケティングについて詳しく説明していきます。

マーケティングとは

マーケティングとは、一言でいえば「モノが売れるようにする」ことです。

モノが売れるためには商品そのものだけではなく、売り方がとても重要です。

自分でモノを購入するときを思い出してみましょう。あなたは何でその商品を選びましたか?

ー並んでいる中で一番安かったから?

ーテレビでよく見る有名なブランドだったから?

ー友だちやインフルエンサーがオススメしていたから?

人はモノを購入するとき、このように何らかの意図をもって商品を選んでいます。
こうしたお客さんの意図に沿って商品の良さを伝えることをマーケティングといいます。

Webマーケティングとは

Webマーケティングとは一言でいえばWeb上のマーケティングのこと。マーケティングのうち、Web上のツールを使って行うものをWebマーケティングと呼びます。

インターネットで検索されやすくしたり、広告を出したり、SNSを使ったりとその手法は様々。

Webの発展によって、誰もがカンタンに情報を得られる時代になりました。企業側からすれば、Webを通じて発信することが、お客さんに選んでもらうには必須な時代ということです。

Webマーケティングは、各企業の今後の命運を握るといっても過言ではありません。

マーケティングを教育へ|人材育成に用いられた事例3選

実際にマーケティングを社内の人材育成に用いている会社も存在します。導入の経緯は様々ですが、どの会社もマーケティングの思考が他の業務に良い影響を与えています。

株式会社やまやコミュニケーションズ

福岡で知らぬ者はいない、福岡の明太子の老舗「やまや」。

全国的にも有名なこの会社は、マーケティングの実務に関わりのない社員も事業全体を俯瞰できるように、人材教育の一環としてマーケティング教育を取り入れています。

直接マーケティングの実務に関わっていないメンバーでも、事業の全体を見られるようになって欲しかったんです。そのためには、マーケティングの知識が必要だと考えていました。

事業を幅広く展開していく上で必要だったのが、ひとり一人のマーケター化。グロースXで知識に基づく改善が進み、部署を越えたワンチームになれた。

キンコーズ・ジャパン株式会社

キンコーズ・ジャパンはデータのプリントやコピーなどのサービスを提供する会社。同社はコロナ禍を経てWeb時代のマーケティングに関する教育の必要性を感じ、マーケティング教育を取り入れるようになったようです。

お客様の状況やマーケット全体の動向を捉えるために、マーケティングの知識は不可欠だと考えています。これまでマーケティング研修を取り入れたことは無かったのですが、マーケティング知識を身につけることでお客様に提供する価値を高め、それが継続的なお取引に繋がっていくと考えて、マーケティング研修を導入することになりました。

チームで一緒に学ぶから、学習は最後まで続く!「研修にポジティブな想いを持って欲しい」さまざまな創意工夫でグロースXが社内のバズワードになるまで

リンナイ株式会社

ガスコンロや生活家電などを提供する会社リンナイはお世話になっている人も多いでしょう。

同社は営業部門の人材育成にマーケティングを取り入れた会社です。営業とマーケティングは似通った側面がありますが、マーケティングに関してわからない部分も多分にありマーケティング教育を導入しました。

これまでの取り組みでマーケティングの下地が無いインプットが少ないので、横文字がわからないスッと入ってこないんですよ。「LTVの最適化」と言われても、そこでちょっとつまってしまう状況です。そこで、まずは基礎知識をつけていく必要性を感じ、改めてその手段を探すことになったのです。

営業DXの要は”マーケティング思考”のインプット。 全営業で顧客の成功を追い求める組織への変革を目指す、リンナイの挑戦。

マーケティングの基本思考

リサーチ

マーケティングにおけるリサーチにはいくつか種類があります。
いずれも重要になる考え方ですので参考にしてみてください。

PSET分析

PSET分析はPolitics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Tecnology(技術)の4つの観点から世の中を分析する手法です。

自社の力ではコントロールできない要素でありながら、これらの要素の変化は会社にとって、良くも悪くも影響を与える可能性があります。そのため、世の中の動きに目を配る必要があるのです。

3C分析

3C分析はCompany(自社)、Customer(顧客)、Competitor(競合)の3つの観点から事業の環境を分析する手法です。

どのくらいその商品を求める人がいるのか、そして自社と競合他社の違いはなんなのか。

そうした自社を取り巻く環境を調査するのが3C分析です。

4P分析

4P分析は自社商品について要素に分解して分析する手法です。Product(商品)、Place(場所)、Price(値段)、Promotion(販売促進)の4つのPについて分析します。

4つのPのうち、競合に競り勝てる部分を探し、差別化を図るために重要な分析です。

上記をまとめると以下の通りです。

分析手法内容目的
PEST分析世の中を分析市場に影響する社会情勢を把握する
3C分析自社・競合・顧客を分析自社の強み・弱みを見つける
4P分析自社の商品について分析競合との差別化点を見つける

ポジショニング

ポジショニングとは、立ち位置を決めるという意味です。

言うなれば、「〇〇(商品)といえば△△(会社)」というイメージを確立すること。

このために行うのがSTP分析です。

Segmentation

セグメンテーションは細分化という意味です。市場を細分化、つまりターゲットとなる顧客層を様々な基準から分解して洗い出していく作業です。

Targeting

細分化された市場の中からどこを狙っていくのかを決めるのがターゲティング。
自社の強みが活かせる場所にターゲットを絞ることで、競合優位性を確立していきます。

Positioning

選んだターゲットとなる市場の中で、自社商品の立ち位置を考えます。これがポジショニング。
自社商品の特徴や競合との違い、必要とされる機会などを軸に考えます。

ペルソナ設計

ペルソナは、その商品を届けたい理想の人物像です。ターゲットが年齢や性別などで分けた層を示しているのに対し、ペルソナは個別の人物を想定した像のことをいいます。

以下はターゲットとペルソナのイメージです。

例)美容に効果的なスイーツを販売したい

ターゲットペルソナ
・20代女性
・スイーツに興味がある層
25歳女性、会社員。就業時間は9:00~17:00。残業はほぼなし。
年収300万。
美容と健康を意識し、食事には気を使っている。
しかし甘い物が好きで悩んでいる。
週2回程度就業後にジムに通っている…etc

目標設定(KPI/KGI)

マーケティングを行う上で重要になるのが目標設定です。最終的な目標をKGI、KGIを達成するための途中経過となる目標のことをKPIといいます。
目標達成までの道のりの中で、優先順位をつけていくために必要となります。

人材育成の目的とマーケティング思考の効果

マーケティングがどんなものかが分かったところで、いよいよ人材育成にどのように効果があるのかを説明していきます。

説明に際して、人材育成の目的を合わせて理解しておきましょう。
人材育成の目的には階層があります。以下の図の通り上から解説していきます。

会社を理解した人材を育てる

企業における人材育成の目的は、自社に対する理解の深い人材を育てることです。

企業は経営をしていく中で、独自の理念を持ちながら戦略を定め、実行しています。
現場では日々起こる様々な事象に対し、その戦略に則って対応を決めます。

そのためには、事業の戦略や、その元となる自社の考え方を業務に体現できることが重要。
つまり、そのくらい自社を理解した人材を育てることこそが、人材育成であると言えます。

リサーチとポジショニングで自社の理解を深める

同じ商品を取り扱うたくさんの会社がある中で、自社や自社商品がどんなポジショニングを行っているのかを理解すると、それに紐づいている自社の理念や商品の理解に繋がります。

また、リサーチを通して「どんな人に、どんなものを、どんな風に届けたいのか」を考えることで、ビジネスの根幹を捉えることが出来るようになります。

会社のパフォーマンスを高めてくれる存在に育てる

自社に対する理解を深めてもらうことを前提とした上で、現実的には会社のパフォーマンスを高めてくれる存在になってもらわなければなりません。

より少ないコストで高い成果を出すことができれば会社の成長に繋がります。そのためには、
社内の人材がコストや成果といったパフォーマンスを意識していくことが重要です。

明確な目標設定でパフォーマンスの最大化

マーケティングにおいては目標設定が重要と説明しました。目標とその達成までの道のりを明確にできるようになることで、よりパフォーマンスを意識して業務に対応できるようになります。

優秀な人材に育てる

人材育成といえば、優秀な人材を育てるというイメージがあるでしょう。
優秀な人材というのは、一般的にはスキルがあるとか、能力が高い人を指すことが多いです。

しかし会社が求めるのは単にスキルがある人ではありません。重要なことは、これまで説明してきたように、会社を理解し、会社のパフォーマンスを高められることです。

そのために必要となるスキルや能力を身に着けた人が会社にとって本当に優秀な人材です。
そして、そんな人材を育てるために行うのが人材育成ということです。

Webマーケティングスキルで市場価値の高い人材へ

不況の中にある令和の時代、副業を容認する企業も増えてきました。Webマーケティングのスキルは需要が高く、Webマーケティングを学ぶことで、個人の収入を伸ばせる可能性もあるのです。

また、自分のスキルや得意不得意と向き合うことで、自分の勝てる分野を見つけ出し、より市場価値の高い人材を目指すことができるでしょう。

マーケティングの思考を身に着ける方法

ここまで、マーケティング思考を社内で学ぶ意義について説明してきました。

ではどうすればマーケティング思考を身につけることができるのか。
最後にその方法について説明します。

Webマーケターのスキルを分解

Webマーケターを育成するスクールでは、以下で紹介するようなスキルを手に入れることが
できます。社内の人材教育でも同じようなスキル習得を目指すと良いでしょう。

また、社内でマーケティングを身に着ける研修を行う場合の方法についても、
簡単に表形式でまとめました。

スキル研修内容
用語用語理解の研修+事例を用いてとにかく使ってみる。
言葉に出してみる。
リサーチ3C分析、4P分析など実際に分析を行ってみる。
研修として行うのであれば、それをグループごとに発表するのも良い。
理念と目標設定
(KPI、KGI)
会社の理念を踏まえた目的、方向性、目標設定を行う方法を共有する研修。
キャッチコピー自社商品のキャッチコピーを考える研修。
「どんな人にむけて、どんな点を訴求するか?」がポイント

Break Marketing Program(BMP)法人向け講座

https://break-marketing-program.jp/btob/marketing-course

BMPは実践型の課題をベースに短期間でWebマーケティングのスキル習得を目指すWebマーケティングスクールです。法人向けのマーケティング講座も実施しています。

社内のWebマーケティング担当者に必須となるWebマーケティングのスキルを、最短3か月で体系的に習得することが可能です。

BMPの内容を少しだけご紹介します。

e-learningでの講義

テキストや動画を用いた教材が用意されています。自分のペースで次のステップに進めることができ、また、何度も見返すことができます。

Webマーケティングは専門用語が多いため、何度も復習して身に着けることが重要です。
課題をこなす過程でも、繰り返し内容を確認することで、段々知識が身に着いていきます。

Web制作とSEO対策

Web制作の仕方やSEO対策の仕方を学びます。どんなにすばらしい内容でも、見てもらわなければ意味がありません。

BMPでは、Webサイトを実際に作成して基礎を学びつつ、上位に表示されるためのSEO対策のやり方も学ぶことができます。

Web広告の運用

BMPではWeb広告運用も学びます。各種Web広告運用について、一から広告運用を始める方法を学びます。Web広告運用を学ぶ過程で、キャッチコピーの作成やリサーチも行うため、自然とマーケティングスキルを身に着けることができます。

案件も自分で提案できるほか、自社商品での持ち込みも可能です。

BMP導入事例

BMPには様々な法人に導入いただいた実績があります。
以下は、Web担当者に受講いただいた金剛株式会社様の事例です。

BMP法人講座インタビュー~金剛株式会社様~

BMP講座により、Web担当者様の日々の実務における”わからない”が改善。
ツールの使い方だけでなく、マーケティングの本質が身に着くため、直面する課題に向きあい、
適切な対処法を考えることが出来るようになります。

さいごに

マーケティングのスキルを身に着けるためには実践することが非常に重要です。特に、Webマーケティングの領域はツールの使用方法が煩雑なため慣れも必要です。

講師のサポートの下に課題を進めながら、本質的なマーケティングスキルを身に着けましょう。